前職の話(19) 口が軽い男が多い。
こんな状態になっているのを、応接室の中で察したのか聞き耳を立てたのか同業他社の人(以下、同業さん)が応接室から出てきた。
今日は打ち合わせにならないから、出向先会社の取締役には帰って貰って、リスケということになった。
私的にはもうどうでもよかった。
それから少ししてまたヤンキートリオが戻ってきた。
わざとにイライラを隠さず帰ってきた。
元請に行ったが既にうちに支払っているから2重払いはできないと言われ、怒りをこちらにぶつけてきたようだ。
そう言われても、私も出向さんも自社の事は分からない。
誰かに言われたか偶然見つけたか忘れたが、FAXが来ているのを見つけた。
振り込み金額の内訳で、165万円位だったので、少しホッとしながらヤンキートリオに見せた。
振り込み日は週明けで、うちもまだ振り込まれていないという事が分かり帰ってくれた。
既に時間は16:00過ぎだったので、私はこのまま週末を迎えるのは嫌だと思い労基に行く事にした。早くしないと閉まってしまう。
私が単独で動くと出向さんが不安になり、またフェイスブックで情報発信したら困るため、正直に労基で聞いてくると話した。
前社長の時の事を考えると、どこからお金を借りているかも分からないし、この事は絶対に口外しないよう話した。
出発しようとした時に、同業さんがまた来た。
既に誰かに喋ってそうな感じだったが、私はキツく口止めをして労基に向かった。
この人は後に偽善ぶって更に他の元請で、うちの現状を話しやがる。
一応言っといた方がいいと思って~という完全なる自己判断で…ため息しか出ない。
私は社長が戻って来ようが、もう辞めようと決めていた。
一刻も早く会社と縁が切りたかった。
何か悪いことが降りかかってくるかもと思うと、不安で仕方無かった。